13ブラストOH 「マグシールドってどうよ」

2015年01月14日 11:36

先日ソルティガOHと予告してましたけど、旧だと思っていたら現行だった訳で...
ついでに新型の13ブラスト3520もやってくれみたいな感じで、どうするべか~

マグシールドの勉強がてらお預かりする事にしました。

まずは13ブラスト3520PE

ダイワの11カルディア4000のヘビーバージョンという位置づけかな、コンディションはボチボチです。




以前のダイワリールなら尻の蓋を外すと給油できるようになってましたけど、現行タイプはシールド性を上げてあり
内部への給油ポイントはありません。  少し多めにグリスとか入ってるのかな?




やっぱりここに注目したい

マグシールドな訳です、何せマグ機種は分解してはイケマセンとの事で、今まで全く眼中に無かったのが、
初のマグ機が発売されて5年、ようやく触れる(オーバーホール)機会に恵まれました。


これまで「触れてはいけない」としか知識が無かったので、色々お勉強。

能書きやトラブル事例はともかくとして、なにより「マグシールドを生かしてOH可能」というネタもあったので
展開図をガン見。


図を見る限り、ケースを固定している36番のビスを二本外すと33.34.35のマグパーツがスポッと抜けそう
マグの磁力+粘度が強ければ、ワンウェイの31番スリープを付けたままマグオイルの膜を切らずに取り外せる気がする。







作業開始

まずはシャフトの先のパーツから 5角のリングを外してカラーを外しシャフトを貫通しているピンを抜きます。
すると土台ごとスッポリ抜けます。



本体をやる前にローター系から

このモデルと11カルディアはラインローラーBBが入ってないんですよね... 
ダイワのポリシーかと思ってましたが、14カルディアには入っています  ポリシーはどうした!?
ここには粘度の高いオイルを塗布、 メーカー指定油脂はダイワガードグリス。





ベールアームや リターンスプリングは綺麗。 軽く軸受けや当り面のみ給油


ローターを取り外し

最近のロックボルトは皿ビスなんですね!? 出っ張りに何か接触するのを嫌ったのか。
ロックナットは14mmで正回転ナットです。



ローターを外すと今回のメインネタ 「マグシールド」

上部に何やら茶色の成分が滲み出ています、これがマグの成分で拭いてもいつまでも引っ付いてきます
こんなモノなのでこれは放置してください。



さて予定通り ネジを外します 

(後でも書きますがR4ダイワリールの分解には4mmの良好なプラスドライバーが必須です )

そろっとメッキのケースとマグワッシャをずれない様にを持ち上げると思ったとおりワンウェイの
スリーブが一緒に付いてきます これならイケる!!
(次回は念のためテープで、ケースとワッシャを予め留めると良いかも)


スッポリとれました、 (この方法だとマグオイル皮膜を切らずにマグシールドを本体から取り外せる筈です)


スリーブは重力より磁力の力が強いのか落ちません。
ここさえ取れれば、あとは以前のダイワリールの構造です  (一箇所だけ注意点があるので最後まで読んでね)


マグシールド裏側の写真

マグシールド機構を持つのは二枚の金属板なので上下から見てもただの板です(笑)
(28の固定番も一緒にくっついてきたので、極力触らずそのままそっと組み付けます、ズレたらネジ穴から見えますし)



今までのリアル4にありがちな構造のピニオン周りの構造

ここは相変わらず... 新品なのに+ビスのネジ頭がナメテル.... 工員さん頼むわぁ まじドキドキするし
 ここで良質な+ドライバーの出番です  粗悪なドライバーだとジエンド!!



さてマグケースが外れると、ようやく本体蓋を外すことが出来ます。 ドラクエ的ですな

ギヤ表面はキズだらけではなくグリスのぬり跡です。



KIX系と違い、スムーズにドライブギヤが外れそうですが、接触部が無いのに抜けない
ベアリング付近で何かで留められている感じ!?


なるほど!!     

表から抜け留めのリングが入っています ←コレ注意してください



マチ針でこれを外すとスムーズにギヤが抜けました。



本体主要部バラし完了

使い込まれレベルが甘いので全体的に綺麗ですね 各部軽く清掃 給油。 
(マグを除けば)慣れるとKIXシリーズより分解は簡単かも、知恵の輪的なギヤの取り外しも無いし (笑)




組み付け開始

白いシャフトブッシュはツメがあるので注意。

ピニオンをビスで固定する前に、仮でボディを組んで、先ほどの5角リングを嵌めてしまいましょう。



本体蓋のネジです

最初に書くべきだったかな、ブラスト3520はトルクス頭のネジを1本も使っていません、そしてタッピングでもない
ダイワの意図的なのか中々微妙なモデルでしょ  (でもピニオンのビス 出来ればトルクスでやってほしいわ!!)




マグシールド組み付け
マグシールドの組み付けですが、まずメッキケースには向きがあります。(さっきの裏側の写真参照) 
本体のワンウェイ切り替えスイッチがある部分がケースの外面で切れているので分かりやすいです。

そして肝心部分 ピニオンの切り掛けと、スリーブの位置を合わせてソロッと嵌めます

「スポン」とはハマりません、まずスリーブが「ズルっ」と入って、更にケースをガチャガチャすると
裏の固定板が「カチン」とした感じでハマります。 くれぐれもスリーブをケース上面から外さない様に。

手が3本欲しくなるので、リール本体の固定はバイス台、もしくは足を使うと良いかも(笑)
(写真はすっかり完了してます... 一連の動作を写真で撮り難い)


ローター組み付け

小さなロックビスがあるので、もし締めこんでヘンな所でナットが止まったら無理やり締めないで
ローターを一旦外して、180度位置を替えて組み直してください。 (ユルユルでは無くまあまあトルクで締まってました)
ローターナットに取り付ける三つ角ロック板が、取り付け時に甘くなっていたら細いプライヤーでツメを
曲げ返してね。



間もなく完成です

ローターを着けたらハンドルを付けてみて回転を確認。 スムーズに回ってイイ感じ
ダイワのクリアランスの復元性の高さはシマノから比べるとビックリします、素晴らしい。



完成


慣れてなかったので難しいちゃ難しいけれど、マグシールド機が一般人でもダメージ最小で
分解できた事が良かったかな。 もう一回やれば3割スピードアップできると思います



リアル4リールの分解は、とにかく良質なドライバーが最重要ですので
絶対に怪しい道具は使わないように。


分解はあくまで自己責任で。 メーカークレームや修理に問題が出る可能性があります。





追記
翌日 念のため再度マグシールドケースを外して、点検してみましたがマグオイルのハミ出し等は
ありませんでしたので大丈夫でしょう。


マグシールドとは二枚の板で挟んだ乾かないノリのようなモノ。
「マグシールドに手をだしてはならん」とか「触れえざる物」って事はないような...
扱いはやっかいですが、注意すればイケる機種も他にありそうな気がします

(マグオイル自体にキッチリとしたシールが必要な気も...それがマグベアリングなのか)





ダイワ(Daiwa) 13ブラスト 3520PE

ダイワのリアル4以降、分解の難易度はやや上がりましたけど組み立ててクリアランス調整が殆ど必要ない所は素晴らしい!! シマノより生産効率は上かもね






あなたにおススメの記事
関連記事